
SNSで見かけるリアルな「AIフィギュア」。「自分でも作ってみたいけど、何だか難しそう…」と、最初の一歩を踏み出せずにいませんか?
ご安心ください。この記事では、AIの専門知識が全くない初心者の方に向けて、無料で始められるAIフィギュアの作り方を、始め方から丁寧に解説します。
この記事を最後まで読めば、安全性や著作権の不安もスッキリ解消され、あなたのお気に入りのキャラクターや写真を、本物のフィギュアのようなハイクオリティな画像へ変身させられるようになります。AIを使った新しい創作の扉を、一緒に開いてみましょう。
そもそもAIフィギュアとは?話題の画像生成AIを徹底解説

まずは「AIフィギュアって何?」という一番最初の疑問に、どこよりも分かりやすくお答えします。基本的な仕組みから人気の理由まで、ここでしっかり理解しておきましょう。
AIフィギュアの基本的な仕組み
AIフィギュアとは、一言でいえば「AI(人工知能)が、まるで本物のフィギュアを撮影したかのように生成した画像」のことです。
「プロンプト」と呼ばれるテキスト(指示文)や、元になる写真をAIに入力すると、AIがその内容を解釈します。そして、AIが事前に学習した膨大な量の画像データの中から「フィギュアらしさ」の特徴――例えば、プラスチックの質感、光の反射、造形の甘さ、台座の存在など――を抽出し、それらを組み合わせて全く新しい「フィギュア風の画像」を創り出すのです。
あなたはAIに「こんなフィギュアが欲しい」と注文するだけで、AIがあなた専属の原型師兼カメラマンになってくれる、そんなイメージです。
従来のAIイラストとの決定的な違いとは?
AIフィギュアとAIイラストは、どちらもAIが生成する画像ですが、その目指すゴールが全く異なります。
- AIイラスト:キャラクターや風景を「二次元の絵」として、いかに魅力的に表現するかに重点を置いています。色彩の美しさや、繊細な線画、アーティスティックな雰囲気が特徴です。
- AIフィギュア:キャラクターを「三次元の立体物」として、あたかも実在するかのように表現することを目指します。
項目 | AIイラスト | AIフィギュア |
質感 | 紙やキャンバスのような質感、 インクや絵の具のタッチ | プラスチックや樹脂(PVC)の光沢・マット感 |
光と影 | 全体的な雰囲気を作るための光、 デフォルメされた影 | 物理的に正しい光の反射、 リアルな影の落ち方 |
存在感 | 「美しい絵」としての存在感 | 「実在するモノ」としての立体感と重み |
背景 | 世界観を表現する背景 | 商品を撮影するためのシンプルな背景や台座 |
一番の違いは「質感」と「光の反射」です。AIフィギュアの画像を見ると、キャラクターの髪や服にプラスチック特有のツヤや、光が当たって白く光る「ハイライト」が入っているのが分かります。これこそが、AIイラストにはない「本物のフィギュアっぽさ」を生み出す最大の要因なのです。
なぜ今AIフィギュアがSNSで人気なのか?
AIフィギュアがSNSで急速に人気を集めている理由は、主に3つあります。
- 究極の「うちの子」グッズが手に入る
自分で描いたオリジナルキャラクターや、ゲームで作成したアバターなどを、まるで公式グッズのようにフィギュア化できます。「自分の創作したキャラクターが立体物になったら」という、全クリエイターの夢を手軽に叶えられるのです。 - 圧倒的なクオリティとサプライズ感
最新の画像生成AIは非常に賢く、プロが作ったかのようなクオリティの画像を生成してくれます。簡単な指示でも想像以上の作品が生まれるサプライズ感が、「もっと色々試してみたい!」という創作意欲を刺激します。 - 無料で手軽に始められる
かつては専門的な3Dソフトや高価な機材が必要だったフィギュア制作の世界が、今では無料で使えるAIツールのおかげで、誰でもスマホやPC一つで楽しめるようになりました。この手軽さが、爆発的な普及を後押ししています。
初心者でも簡単!無料ではじめるAIフィギュアの作り方【実践ステップ】

この記事のメインパートです。PCやスマホのブラウザで今すぐ試せるGoogleの「Gemini」を使い、実際の操作画面を見ながらAIフィギュアの作り方をゼロから体験していきます。
【準備編】まずはGoogleアカウントを用意しよう
Geminiを利用するには、Googleアカウントが必要です。普段GmailやYouTube、Androidスマートフォンなどをお使いの方は、そのアカウントをそのまま利用できます。
まだお持ちでない方は、Googleの公式サイトから無料で簡単に作成できますので、先に準備しておきましょう。
【実践編1】GeminiでテキストからAIフィギュアを生成する手順
ここでは、文字の指示だけでAIフィギュアを作ってみましょう。
お使いのブラウザでGeminiの公式サイトにアクセスし、Googleアカウントでログインします。
画面下部にある「ここにプロンプトを入力」というボックスに、作りたいフィギュアのイメージを文字で入力します。まずは簡単なものから試してみましょう。
【プロンプト例】 かわいい女の子のフィギュア、プラスチック製、白い台座の上
入力ボックスの右側にある紙飛行機のアイコンをクリックすると、AIが画像の生成を始めます。数秒から数十秒待つと、複数の画像が提案されます。
気に入った画像が見つかったら、画像をクリックして拡大し、ダウンロードボタンを押して保存します。もしイメージと違った場合は、プロンプトを少し変えて再度生成してみましょう。
【実践編2】手持ちの写真をAIフィギュア化する簡単な方法
次に、あなたが持っているイラストや写真を元に、AIフィギュアを生成する方法です。
プロンプト入力ボックスの左側にあるクリップのアイコン(画像を添付)をクリックし、フィギュア化したい画像ファイルを選択します。自分のオリジナルキャラクターのイラストなどを使うのがおすすめです。
画像だけをアップロードするのではなく、必ずテキストのプロンプトも追加します。AIに「この画像をフィギュアにしてほしい」ということを明確に伝えましょう。
【プロンプト例】 このキャラクターを、高品質なアクションフィギュアにしてください。背景はシンプルに。
あとはテキストからの生成と同じです。生成された画像の中から、元々のイラストの雰囲気をうまく再現できているものを選んで保存しましょう。
【応用編】思い通りの作品を作るプロンプト(指示文)のコツ
AIフィギュアのクオリティを格段に上げるのが、プロンプトの工夫です。単語を組み合わせるだけで、仕上がりが劇的に変わります。以下の「魔法の言葉」を覚えて、色々試してみてください。
カテゴリ | プロンプト例 | 効果 |
スタイル | Nendoroid style chibi figure | ねんどろいど風、 かわいいデフォルメ調になる |
質感 | glossy plastic matte texture | ツヤツヤした光沢感、 しっとりしたマットな質感になる |
品質 | high detail masterpiece | 細部まで作り込まれた、 傑作レベルの品質になる |
演出 | on a white pedestal product photography | 白い台座に乗せる、 プロが撮影した商品写真風になる |
ライティング | studio lighting dramatic lighting | スタジオで撮影したような均一な光、劇的な陰影がつく |
【プロンプトの組み立て例】
(悪い例)robot figure
(良い例)A robot action figure, glossy plastic, high detail, on a white pedestal, studio lighting
このように、要素をカンマ(,)で区切って追加していくだけで、AIはあなたの意図をより深く理解し、驚くほど高品質なAIフィギュアを生成してくれるようになります。
スマホで手軽にAIフィギュア化!おすすめ無料アプリ3選

「もっと手軽にスマホで楽しみたい!」という声にお応えして、人気の無料アプリを厳選してご紹介。それぞれの特徴や使い方、PCとの使い分け方も解説します。
アプリを選ぶ際の3つのポイント
- 使いやすさ:専門用語が少なく、直感的な操作で画像を生成できるか。
- 料金体系:完全に無料か、無料プランで十分楽しめる機能があるか。
- 生成スタイル:フィギュア風の画像を生成する機能やスタイルが用意されているか。
おすすめアプリ1 Meitu(メイツ)
全世界で人気の画像加工アプリです。豊富なフィルターやエフェクトの中に、AIでイラストやアートを生成する機能が含まれています。
特徴
操作が非常に簡単で、タップ操作だけで手軽にAI画像を生成できます。「アジア風」のかわいいキャラクターデザインが得意です。
簡単な使い方
「AI Art」機能を選択し、写真やテキストを入力後、「トイ」や「3D」といったスタイルを選ぶだけで、フィギュア風の画像が完成します。
おすすめアプリ2 YouCam Perfect
自撮りや写真加工で有名なアプリですが、AI機能も非常に強力です。「AIアバター」や「AIイラスト」機能を使って、フィギュア風の画像を生成できます。
特徴
自分の顔写真を元にした、リアル系のAIフィギュア作成に向いています。様々なスタイルを試せるのが魅力です。
簡単な使い方
「AIアバター」機能で自分の写真を複数枚アップロードし、生成されるスタイルの中から「フィギュア」や「ポップアート」などを選ぶと、自分そっくりのフィギュア画像が作れます。
PC(Gemini)とスマホアプリの賢い使い分け方
- プロンプトを細かく調整して、こだわりの一枚を作りたい人
- 大きな画面でじっくりと作品作りを楽しみたい人
- 移動中などのスキマ時間に、手軽に楽しみたい人
- 難しいことは考えず、色々なスタイルをワンタップで試したい人
まずは両方試してみて、自分の創作スタイルに合ったツールを見つけるのがおすすめです。
【重要】AIフィギュアを安心して楽しむための注意点

楽しい創作活動には、ルールの理解が不可欠です。初心者が一番不安に感じる「著作権」や「安全性」について、Q&A形式で分かりやすく解説します。
著作権は大丈夫?他人のイラストや写真を使ってはいけない理由
Q. 有名なアニメキャラクターの画像をAIフィギュアにしてもいい?
A. 個人的に楽しむ範囲に留め、SNSなどでの公開は避けましょう。
他人が創作した著作物(アニメキャラクター、イラスト、写真など)を無断で使用して画像を生成し、それを公開する行為は、著作権侵害にあたる可能性があります。AIフィギュアの元画像には、必ず「自分で描いたイラスト」や「著作権フリーの素材」、「自分や家族の写真」など、権利上問題のないものを使いましょう。
作成したAIフィギュアをSNSに投稿してもいい?
Q. 自分で作ったオリジナルキャラクターのAIフィギュアは、SNSに投稿してもOK?
A. はい、あなたが権利を持つオリジナルキャラクターであれば基本的に問題ありません。
ただし、生成した画像の著作権が誰に帰属するのか、また商用利用が可能かどうかは、利用するAIツールの利用規約によって異なります。トラブルを避けるためにも、画像を公開したり、グッズ化したりする前には、必ず各ツールの規約を確認しましょう。
個人情報は安全?自分の写真をアップロードする際の注意点
Q. 自分の顔写真をアプリにアップロードするのが不安です…
A. 信頼できる大手企業のツールを選びましょう。
この記事で紹介したGoogleのGeminiや、Meitu、YouCam Perfectのような、運営元がはっきりしている有名なアプリは、セキュリティ対策もしっかりしているため、比較的安心して利用できます。 それでも不安な方は、顔がはっきり写っていない写真を使ったり、そもそも人物写真を使わずにテキストからの生成のみを楽しむ、という方法もあります。提供元が不明な怪しいアプリに、安易に個人情報を渡さないように注意しましょう。
まとめ|AIフィギュア作成で新しい創作を楽しもう
今回は、AIフィギュアの基本から、無料での作り方、そして安全に楽しむための注意点までを網羅的に解説しました。
- AIフィギュアは、AIが生成する「本物のフィギュアのような」画像
- GoogleのGeminiを使えば、誰でも無料で簡単に始められる
- プロンプトを工夫すれば、クオリティは無限大に広がる
- スマホアプリなら、もっと手軽に楽しめる
- 著作権を守り、信頼できるツールを使えば、安全に創作活動ができる
この記事を読み終えたあなたは、もうAIフィギュアの作り方をマスターしています。難しそうだと感じていた壁は、もうありません。
さあ、次はあなたがクリエイターになる番です。あなただけのオリジナルキャラクターに命を吹き込み、世界に一枚だけの特別なフィギュアを生み出してみてください。きっと、AIを使った新しい創作の楽しさに夢中になるはずです。